訪問1回の組み立て方:ゼロから始める訪問セラピスト

ゼロから始める訪問セラピスト第4回/全10回
訪問1回の組み立て方

40分か60分で、何をするか

前回、制度が「1回=20分」で数えることを確認しました。この回は、その20分の塊に何を入れるかの話です。 玄関の前で今日の1つを決めるところから、入って最初の5分、運動の中身、その家の場面で試す時間、 そして最後の5分で1つだけ渡して帰るまで。40分を分単位で割っていきます。 評価そのものの手技は第5回、中止の判断は第8回に譲り、ここでは時間の使い方に絞ります。

この連載の現在地 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 第4回 訪問1回の組み立て方

この回の結論

  1. 制度が20分で数える以上、40分は2つ、60分は3つの塊として組みます。前半は確かめる時間、後半はつくる時間と割ると、崩れにくくなります。
  2. 中身は筋力訓練だけでは足りません。転倒を減らすのはバランスと機能的な動作の練習で、そこに筋力訓練を足すと効果はさらに大きくなります。
  3. 最後の5分を削らないでください。渡した宿題を完全に続けられる人は5人に1人です。その割合を上げる数少ない条件のひとつが、セラピストが訪問して指導していることでした。

SECTION 01 40分は「20分が2つ」——先に紙の上で割る

第3回で見たとおり、介護保険の「1回」は20分です。40分の訪問は2回、60分の訪問は3回と数えます。この刻みは請求のためだけのものに見えますが、組み立ての単位としても使えます。40分を「40分」として眺めると、たいてい前半が長引いて後半が消えます。20分の塊が2つあると考えると、境目で一度手が止まります。

図1 40分と60分をどう割るか(一例) 40分=20分×2 前半20分 確かめる 後半20分 つくる 0〜5分 入って観察・前回からの6日間を聞く / 5〜10分 開始前の確認 / 10〜20分 今日の主目的 20〜32分 その家の場面でやってみる / 32〜38分 家族への説明と宿題1つ、次回の予定 / 38〜40分 片づけ 60分=20分×3 1つ目 確かめる 2つ目 積む 3つ目 試す・渡す 観察と聞き取りに時間をかけられる。前回からの変化が大きい人、初回、久しぶりの訪問に向く。 どちらの場合も、最後の6分は動かさない 家族への説明、宿題1つ、次回の予定、片づけ。ここが削られると、訪問は「その日だけのもの」になる。 運動が長引いたときに削るのは、最後の6分ではなく、真ん中の主目的のほう。 時間の配り方そのものの考え方は、看護師版の連載と共通です。ここでは運動と生活の場面をどう分けるかに絞っています。 分数は目安です。利用者の状態と、その日の目的によって動かしてかまいません。

図1 40分は「確かめる20分」と「つくる20分」。60分なら真ん中に「積む20分」が入ります。増えるのは運動の時間であって、説明の時間ではありません。

時間を先に配るという考え方そのものは、看護師も同じことをしています(ゼロから始める訪問看護 第3回 訪問1回の組み立て方)。玄関の前の作法や、記録を実際の時刻から書くことも共通です。ここでは重ねません。セラピスト固有なのは、真ん中の塊を「運動の時間」と「生活の場面で試す時間」に分けるところです。

実務のコツ

時計は、利用者から見える場所に置いてください。自分の腕時計をちらちら見るより、はるかに感じがよく、しかも正確です。20分の境目で一度、声に出して区切ります。「ここまでで体の動きは見せてもらいました。ここからは実際にトイレまで行ってみましょうか」。この一言があると、後半が消えません。

SECTION 02 玄関の前で、今日の1つを決める

第1回で、インターホンを押す前に今日その家で確かめることを1つ決める、と書きました。その決め方です。1回の訪問を単独で考えないでください。週の中の1回として考えます。

図2 1週間の中で、1回ずつに役割を持たせる 週3回×40分(合計120分) 1回目 確かめる 週末の3日間で何が起きたか 2回目 積む いちばん負荷をかけられる日 3回目 試して渡す 週末に向けて家族へ引き継ぐ 週2回×60分(合計120分) 1回目 確かめて、積む 前半で状態を見て、後半で負荷をかける 2回目 試して、渡す 生活の場面で確認し、次の1週間ぶんを渡す 合計時間は同じでも、間隔が違います。週3回は中2日、週2回は中3〜4日。空く日数が長いほど、渡す宿題の重みが増します。 状態が動いている人は回数を多く、安定している人は1回を長く。回数と時間の上限は第3回のとおりです。 初回や、退院直後、状態が変わった直後は、この割り振りをいったん外して「確かめる」に寄せます。

図2 1回ずつに役割があると、玄関の前で迷いません。「今日は積む日だから、多少きつくてもここまでやる」と決めて入れます。

玄関の前で決める1つは、大きなことでなくてかまいません。「先週渡した椅子からの立ち上がりを、本当にやっているか」でも十分です。決めずに入ると、その日の話題に流されます。話題に流された訪問は、たいてい楽しく終わり、記録に書くことがありません。

SECTION 03 入ってからの5分は、測る前に「歩いてくるのを見る」

看護師は「測る前に見る」と教わります。セラピストの場合はもう少し限定できます。歩かせる前に、歩いてくるのを見てください。

インターホンを押してから玄関が開くまでの時間、出てくるときの足音、上がり框の越え方、居室に戻るときの向きの変え方。ここには、あなたが指示して行う歩行とは別の情報があります。指示された歩行はその人の最大値で、自然に出てくる歩行はその人の普段です。普段のほうが、1週間の残り167時間に近い姿です。

座ったら、最初の質問を決めておきます。「調子はどうですか」はほとんど情報になりません。返ってくるのは「まあまあです」です。

  • 「昨日は何をしましたか」体調ではなく行動を聞きます。答えられない日が続くなら、それ自体が情報です。デイサービスに行った日と行かない日で、答えの厚みが変わることもあります。
  • 「前回のあと、疲れは残りましたか」前回の負荷が適切だったかを、こちらが検算する質問です。翌日まで残っていたなら、今日は下げます。まったく残っていないなら、上げられます。
  • 「夜はどうでしたか」夜間のトイレ、痛み、眠れたか。動作の問題が最初に出るのは、たいてい夜です。家族が同席していれば、家族にも同じことを聞きます。
注意

この3つを聞かずに運動を始めないでください。「前回と同じメニューを、今日もやる」が事故になるのは、この3つを聞いていない日です。やる・やらないの基準そのもの(中止基準)は第8回で扱いますが、判断の材料を集めるのは訪問の最初の5分です。材料がないまま始めた運動は、うまくいっても再現できません。

その家で何をどう測るか、器具のない場所での評価の中身は第5回で正面から扱います。この回では、評価に使う時間を最初の20分に置くということだけ決めておいてください。

SECTION 04 何をするか——筋力訓練だけでは足りない

真ん中の塊に何を入れるか。ここで一度、全国の訪問リハビリテーションが実際にやっていることを見ておきます。国の調査によれば、筋力増強訓練、関節可動域訓練、歩行訓練(平地)の実施割合が高いという結果でした。

これは自然な選択に見えます。ですが、転倒予防の効果という物差しを当てると、順番が少し違って見えてきます。

運動の種類転倒率の変化95%信頼区間研究数確実性
運動全体23%減少0.71〜0.8359
バランスと機能的な動作の練習24%減少0.70〜0.8139
複数種類を組み合わせる
(多くはバランス・機能的な練習+筋力訓練)
34%減少0.50〜0.8811
太極拳19%減少0.67〜0.997

表1 地域で暮らす60歳以上を対象にした108試験・23,407人のレビューより。数値は転倒率の比(率比)とその95%信頼区間で、1.00より小さいほど転倒が減ることを示します。

読みどころは3行目です。バランスと機能的な動作の練習だけでも24%減りますが、そこに筋力訓練を足すと34%まで下がります。逆に言えば、筋力訓練を単独で積み上げても、この数字にはなりません。オーストラリアの運動科学の学会が2025年に出した見解も同じ方向で、転倒予防に効くのは機能的なバランス訓練と筋力訓練を含むプログラムであり、しかも段階的に難しくしていくこと、続けること、十分な量を行うことが要件だとしています。

図3 リハビリテーションの内容は、階段になっている 下の段だけを積んでも上には届きません。訪問では、上の段に手をかける時間を必ず取ります。 手段的日常生活動作の練習 家事動作、外出、買い物、余暇活動のための練習 日常生活動作の練習 移乗、トイレ動作、入浴、更衣 歩行の練習 平地、段差・坂道、屋外 基本動作の練習 寝返り、起き上がり、座位保持、立ち上がり、立位保持 運動療法 関節可動域、筋力増強、持久力、バランス このほかに、環境調整・支援(家屋評価と調整、福祉用具・自助具の選定、家族への指導)が全体に横断してかかります。

図3 国が示している訪問リハビリテーションの内容の構造。実施割合が高いのは下の2段ですが、生活が変わるのは上の2段です。

実務のコツ

真ん中の20分を組むときは、「今日、この人にとっていちばん難しい姿勢はどれか」から考えてください。安全に少しだけ難しいところが、バランス練習になります。平らな床で10回立ち上がるより、実際に使っている低いソファから3回立ち上がるほうが、練習としては上です。段階的に難しくすることが要件だという意味は、毎回どこかを1段上げるということです。

SECTION 05 その家の場面で、1回はやってみる

後半の塊で必ずやってほしいことがあります。その日にやった運動を、実際の場面で1回だけ通してみることです。居室で立ち上がりの練習をしたなら、実際にトイレの便座から立ってもらう。バランスの練習をしたなら、実際に台所に立ってお茶を淹れてもらう。

第1回で、その家そのものが道具だと書きました。ここがその実践です。練習と場面のあいだには、たいてい段差があります。居室では立てるのにトイレでは立てない。理由は、便座の高さかもしれないし、手すりの位置かもしれないし、その時間帯の体調かもしれません。やってみないと、どれなのか分かりません。

実際に、訪問リハビリテーションの成果はここに表れます。国の調査では、利用開始から6か月後に日常生活動作の改善を認めたのが約34%、維持を認めたのが約46%でした。手段的日常生活動作では改善が約42%、維持が約42%です。改善と維持を合わせると8割ですが、裏返せば2割は下がっています。下がる人がいる領域で、上の段に手をかけ続けられるかどうかが分かれ目になります。

看護師はここを見ている

看護師がセラピストの報告でいちばん助かるのは、「実際の場面でどうだったか」です。「膝関節屈曲110度」と書かれても、次に訪問する看護師は何をすればよいか分かりません。「今日はトイレの便座から手すりなしで3回立てた。ただし夕方は無理かもしれないので、夜間はポータブルトイレのままにしてください」と書いてあれば、その日から動けます。数値は計画書に、場面は申し送りに。使い分けは第9回で扱います。

SECTION 06 最後の5分——1つだけ渡して帰る

ここが、訪問セラピストにとっていちばん効率の高い5分です。あなたが直接見ているのは1週間168時間のうち2時間です。残りを動かせるのは、渡した宿題だけです。

ただし、期待しすぎないでください。高齢者に対する転倒予防のホームエクササイズについて、23試験を集めたレビューがあります。指示された量を完全に続けられた人は21%(95%信頼区間 15〜29%、試験ごとの範囲は0〜68%)でした。5人に1人です。

同じレビューは、続けられる割合が高かった介入の特徴も挙げています。バランスまたは歩行の運動を含むもの、適度な家庭訪問による支援があるもの、理学療法士が指導しているもの、そして柔軟性訓練を含まないものでした。読み替えると、こうなります。

  • 渡すのは、バランスか歩行にかかわるものストレッチだけの宿題は続きません。立ち上がる、つかまって片足に体重をかける、廊下を往復する。生活の中で意味が見えるものにします。
  • 渡しっぱなしにしない訪問して指導していること自体が、続く割合を上げる条件になっています。次の訪問で必ず聞いてください。聞かれない宿題は、出されなかったのと同じです。
  • その場で1回やってもらう説明して帰ると、たいてい別のことをやっています。目の前で1回やってもらい、回数と時間帯(朝の洗面のあと、など)まで決めます。
実務のコツ

宿題は紙に書いて、目につく場所に貼ります。渡す相手は本人か家族かを決めてください。両方に渡すと、たいてい両方がやりません。書くのは3行までです。「何を」「何回」「いつ」。イラストは要りません。その紙を次回持っていって、横に日付と結果を書き足していくと、それだけで経過の記録になります。

最後に、次回の予定日を口に出します。「では次は水曜日の10時半に伺います」。カレンダーに書いてもらえるなら、なお確実です。次に会う日が決まっていることは、それ自体が支えになります。

SECTION 07 配分を変える2つの場面——初回と、ひとり暮らし

ここまでが基本形です。ただし、この配分をそのまま当てはめないほうがよい場面が2つあります。

初回の40分は、運動をしなくてよい

初回訪問で運動をたっぷりやって帰ってくる新人がいます。悪いことではありませんが、優先順位としては下です。初回の40分は、まるごと「確かめる」に使ってかまいません。

  • 家の中を一周させてもらう玄関、居室、トイレ、洗面所、寝室。第1回で書いた「その家における評価の基準線」をここで作ります。手すりの位置、つかまっている場所、途中で休む場所。これが以後すべての訪問の比較対象になります。
  • 何をしていた人かを聞くできなくなったことより先に、していたことを聞きます。畑、編み物、犬の散歩、囲碁。第6回で目標を立てるとき、材料になるのはこちらです。
  • 本人と家族の希望を、別々に聞く同じ答えが返ってくるとはかぎりません。ずれていた場合、そのずれ自体が最初の情報です。扱い方は第6回で扱います。
  • 次回までの1つだけ決める初回でも、これだけはやります。ただし運動でなくてかまいません。「毎朝、体重計に乗ってみてください」でも十分です。

運動をしなかったことに引け目を感じないでください。初回で家の中の情報を取り切れなかったほうが、あとで響きます。なお、訪問看護ステーションからの訪問では、利用開始時に看護職員が訪問して状態を評価することが求められています(第1回)。初回をセラピストだけで完結させる形は、そもそも想定されていません。

ひとり暮らしの家では、渡す相手を作る

最後の5分は「家族への説明と宿題1つ」でした。ですが、その家に家族がいないことがあります。渡す相手がいないと、40分はやはりその場で完結してしまいます。

このとき、渡す相手はその週にその家に入る誰かです。ヘルパー、デイサービスの送迎、配食、そして看護師。実際に会えなくても、記録と連絡で渡せます。

実務のコツ

ひとり暮らしの家では、宿題の紙を冷蔵庫か、テレビの横に貼ります。本人が忘れても、次に入る人が見ます。「今週は椅子から10回立ちます」と書いてあれば、ヘルパーが声をかけてくれることがあります。あわせて、ケアマネジャーに一報入れておくと、他のサービスにも伝わります。ひとり暮らしの人の1週間を動かすのは、あなたの宿題ではなく、その紙を見た誰かです。

SECTION 08 運動ができなかった日を、どう扱うか

予定どおりにいかない日があります。熱がある。前日に転んでいる。家族が泣いている。本人が「今日はやりたくない」と言う。1年目がいちばん落ち込むのは、こういう日です。

ですが、運動ができなかった日と、訪問できなかった日は違います。運動をしなかった訪問にも、やっていることがあります。

  • なぜできなかったかを確かめた熱なのか、痛みなのか、意欲なのか、家族の事情なのか。ここを分けられれば、次の手が変わります。分けずに「拒否」とだけ記録するのが、いちばんもったいない書き方です。
  • できる範囲に置き換えた立てないなら座って、座れないなら臥位で。運動をやめても、関節を動かす、体位を変える、呼吸を整える、話を聞くことはできます。何をどこまでやったかを書きます。
  • 持ち帰った看護師と主治医に渡すべきことがあれば、その日のうちに渡します。転倒のあと、痛みの増悪、食事量の低下。運動ができなかった日ほど、渡すものは多いはずです。
注意

実施できなかった日も、実際の開始時刻と終了時刻を記録に残します。第3回で見たとおり、介護保険は20分を単位に数えます。短く終わったのに通常どおり記録するのも、長引いたのに黙って延ばすのも、どちらも正しくありません。短く終わった理由が書いてあれば、それは立派な記録です。書式の話は第9回で扱います。

そして、良くならない人を担当し続けることそのものについては、第10回で正面から扱います。この回では、「今日は何もできなかった」という感想が出たときは、たいてい何かはやっているとだけ覚えておいてください。書き出してみると、思ったより残っています。

当ステーションの視点

40分を、その場で完結させないでください。

新人の訪問を横で見ていると、うまくいっている日ほど、40分がきれいに埋まっています。準備した運動を順に行い、時間ぴったりに終わり、利用者も満足している。指導する側としては、まず褒めるところです。

ですが、それだけだと次の週も同じことが起きます。40分が完結してしまうと、残りの167時間に何も渡っていないからです。その人の1週間は、あなたが帰ったあとに始まります。今日いちばん良く動けた場面を家族が見ていたか、次にやってほしいことが1つ残っているか、次に来る日が決まっているか。ここまでやって、ようやく40分が1週間につながります。

当ステーションは、新人の訪問を「時間内に終わったか」では見ません。「帰ったあとに何が残ったか」で見ます。残るものは3つです。家族の頭に残った1つの動作、紙に書いた1つの宿題、そして次に来る日の約束。どれも運動そのものではありません。

技術は数か月で伸びます。40分の閉じ方は、明日から変えられます。

採用のご案内

ふくろう訪問看護リハビリステーションは、
訪問リハビリが未経験の方を歓迎しています。

この連載は、病院や施設からそのまま在宅に来た理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が、 ひとりで訪問して、その家で評価して、判断して、報告できるようになるまでの道のりを書いたものです。 言いかえれば、当ステーションが新しく入った人と一緒にたどる順番そのものです。 訪問の経験がないことは、ここでは前提であって、条件ではありません。

1. いきなり一人にしません 見学から一部実施、メイン担当、見守り、単独訪問へ。段階を戻すことを失敗と呼びません。
2. 看護師と医師が、すぐ近くにいます 同じ事業所に看護師がいて、同じ法人にふくろう訪問クリニックがあります。医学的な判断で迷ったとき、抱え込まずに済みます。
3. 「わかりません」と言える その日のうちに報告できることを、技術より先に身につけてほしいと考えています。
いちばん早いのは、当ステーションへ直接ご連絡いただくことです
  1. 日程が早く決まります。間に人が入らないぶん、お問い合わせから見学、面談までを最短の日程で組めます。
  2. 条件を、決める人と直接相談できます。勤務日数、1日の訪問件数、オンコールの有無といった働き方の話を、伝言でなくその場でやりとりできます。
  3. 入職祝い金20万円を進呈します。直接応募限定紹介手数料がかからないぶんを、求職者の方に還元します。
まずは見学だけでも歓迎します/お電話・メールどちらでも

ブランクのある方、回復期や維持期の経験しかない方、まず話だけ聞いてみたいという方も、お気軽にご連絡ください。

1年目チェックリスト(第4回ぶん)

  • 40分の訪問を、時間帯ごとに分けて口に出して説明できる
  • インターホンを押す前に、今日確かめることを1つ決めてから押している
  • 担当している人について、週の中で1回ずつに役割を割り振れる
  • 運動を始める前に3つ(昨日の行動/前回のあとの疲れ/夜の様子)を必ず聞いている
  • バランスと機能的な動作の練習に、筋力訓練を足すと転倒がさらに減ることを説明できる
  • その日の運動を、実際の生活の場面で1回は通してみている
  • 宿題を1つだけ、紙に書いて、その場で1回やってもらってから帰っている
  • 前回渡した宿題を、次の訪問で必ず聞いている
  • 次回の予定日を口に出してから玄関を出ている
  • 初回訪問で、玄関から寝室までを一周させてもらい、基準線を作っている
  • ひとり暮らしの人について、宿題を渡す相手を1人挙げられる
  • 運動ができなかった日に、何をやったかを3つに分けて記録できる

Q&A よくある質問

Q毎回、話が長くなって運動の時間が取れません。
A話を切る技術より、先に区切りを宣言するほうが効きます。入ってすぐ「今日は前半で様子を伺って、後半でトイレまで歩いてみましょう」と予告してください。予告があると、話が長くなったときに「では続きは歩きながら伺います」と自然に移れます。それでも話が必要な日はあります。家族が限界を訴えている日に運動を優先する必要はありません。その場合は、話を聞いたことを記録に残し、看護師に渡してください。
Q40分と60分、どちらがよいのですか。
A合計時間が同じなら、変化の速さで決めます。状態が動いている人、退院直後、宿題が続かない人は、間隔を空けないほうがよいので40分×週3回。安定していて、1回にまとまった負荷をかけたい人、遠方で移動に時間がかかる人は60分×週2回。ただし訪問看護ステーションからの訪問では、60分は20分が3つと数えるため、その日の単位数が所定単位数の90%になります。制度上の扱いは第3回のとおりです。
Q利用者が「マッサージだけしてほしい」と言います。
Aまず、なぜそう言うのかを聞いてください。痛みがあるのか、運動がつらいのか、前回きつすぎたのか、単に気持ちがよいからか。理由によって手が変わります。そのうえで、時間の配分として提案します。「前半は体をほぐしましょう。後半でトイレまで歩いてみませんか」。全部を断る必要も、全部を受け入れる必要もありません。なお、訪問リハビリテーションの目的は法令で生活機能の維持または向上と定められています(第1回・第3回)。毎回すべてを受け身の施術にあてることは、計画書の目標と合わなくなります。
Q宿題を出しても、まったくやってくれません。
A完全に続けられる人は5人に1人という報告があります。やらないほうが多数派です。落ち込む必要はありませんが、打つ手はあります。1. 数を1つに減らす。2. バランスか歩行にかかわるものにする(柔軟性だけの宿題は続きにくいという結果が出ています)。3. 生活の動作にくっつける(洗面のあと、テレビの前で、など)。4. 次の訪問で必ず聞く。5. 紙に日付と結果を書き足していく。それでも続かないときは、宿題を前提にしない組み立てに切り替えます。訪問の回数を増やせないか、家族に渡せないか、通所を併用できないか。第6回・第7回で扱います。
Q前回と同じメニューを繰り返すのは、よくないのですか。
Aまったく同じを続けるのは、2つの意味でよくありません。1つは効果の面で、転倒予防の運動は段階的に難しくしていくこと、十分な量を行うことが要件とされています。もう1つは制度の面で、訪問リハビリテーションの運営基準は「リハビリテーションの目標を設定し、計画的に行われなければならない」と定めています(省令第37号 第79条)。医療保険の訪問看護の基準には、さらに踏み込んで「漫然かつ画一的なものとならないよう、療養上の目標を設定し、計画的に」という文言があります(省令第80号 第14条)。とはいえ、毎回すべてを変える必要はありません。毎回どこか1つを1段上げると考えてください。回数を2回増やす、支持面を1つ減らす、実際の場所でやってみる。それで十分に「同じではない」訪問になります。
Q時間が余ってしまったときは、どうすればいいですか。
A余った時間で運動を足すより、上の段に手をかけてください。家の中を一緒に歩いて動線を確認する、実際に外へ1往復出てみる、福祉用具の使い方を家族と一緒に確認する、宿題をもう一度やってもらう。どれも計画書に書ける内容です。それでも余るなら、時間の設定そのものが合っていない可能性があります。次の計画見直しのときに、40分から20分へ、あるいは週の回数を減らす提案を検討してください。減らす提案ができる人は、増やす提案も通ります。

REFERENCE 参考資料

  1. Sherrington C, Fairhall NJ, Wallbank GK, Tiedemann A, Michaleff ZA, Howard K, Clemson L, Hopewell S, Lamb SE. Exercise for preventing falls in older people living in the community. Cochrane Database Syst Rev. 2019;1(1):CD012424. doi:10.1002/14651858.CD012424.pub2
  2. Tiedemann A, Sturnieks DL, Burton E, Thom JM, Lord SR, Scott S, Sherrington C. Exercise and Sports Science Australia updated position statement on exercise for preventing falls in older people living in the community. J Sci Med Sport. 2025;28(2):87-94. doi:10.1016/j.jsams.2024.09.003
  3. Simek EM, McPhate L, Haines TP. Adherence to and efficacy of home exercise programs to prevent falls: a systematic review and meta-analysis of the impact of exercise program characteristics. Prev Med. 2012;55(4):262-275. doi:10.1016/j.ypmed.2012.07.007
  4. 厚生労働省 社会保障審議会介護給付費分科会(第259回)資料4「訪問リハビリテーション」令和8年6月29日(https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001716096.pdf)※リハビリテーションの内容の構造、訪問リハビリテーションで実施された内容、利用開始から6か月後の日常生活動作・手段的日常生活動作の変化、利用頻度と利用時間
  5. 厚生省「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(訪問通所サービス、居宅療養管理指導及び福祉用具貸与に係る部分)及び指定居宅介護支援に要する費用の額の算定に関する基準の制定に伴う実施上の留意事項について」平成12年3月1日老企第36号 第二の4(4)、第二の5(1)
  6. 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年3月31日厚生省令第37号)第79条(指定訪問リハビリテーションの基本取扱方針)、第80条(指定訪問リハビリテーションの具体的取扱方針)(https://laws.e-gov.go.jp/law/411M50000100037
  7. 指定訪問看護の事業の人員及び運営に関する基準(平成12年3月31日厚生省令第80号)第14条(指定訪問看護の基本取扱方針)(https://laws.e-gov.go.jp/law/412M50000100080
本記事は、公開されている法令・通知・ガイドライン等をもとに、訪問看護の実務に必要な範囲を整理したものです。 制度の取扱いは改定や個別の事情によって変わることがあります。実際の判断にあたっては、 主治医、所属事業所の管理者、審査支払機関、地方厚生局等の窓口にご確認ください。 個々の健康上の問題については、かかりつけ医にご相談ください。
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

福岡生まれ、筑紫丘高校卒業、九州大学医学部卒業後、東北の地域中核病院で初期研修医・救急医として勤務し、その後東京の国立がん研究センター中央病院、東京大学病院に勤務。地元の福岡に帰ってきて2023年1月に:ふくろう訪問クリニック(旧:つくし訪問クリニック早良)を開院。2025年5月に医療法人「ふくろうの樹」設立。2025年11月「ふくろう訪問看護リハビリステーション」を開院。

目次